一般的に英語圏への大学や大学院留学、海外移住の際に「IELTS6.0」というスコアが求められることが多いですが、これはどのくらいの難易度・レベルなのでしょうか。英検など他の試験と比較して「IELTS6.0」の難易度をわかりやすく説明してきます。さらに「IELTS6.0」を取るための具体的な対策も合わせて詳しく説明していきます。
今回は留学経験なしでIELTS 8.0、TOEIC 975点を大学在学中に取得し2023年秋から英・ノッティンガム大学大学院でコンピューターサイエンスを専攻予定の「Makoto先生」にIELTS6.0を取得するための勉強法や学習時間をお聞きしました。
Makoto先生のIELTSスコア
IELTS(International English Language Testing System)は、米国、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、および英国を含む英語圏の国々に留学、就労または移住を希望する人々の英語力を測定する、ハイステークスの英語試験です。
IELTSは、4つの英語スキル(書く、読む、聞く、話す)をはかるテストで、IELTSアカデミックとIELTSジェネラル・トレーニングの2つのモジュール(タイプ)があります。
IELTSってどういう試験?
IELTS(International English Language Testing System)はブリティッシュカウンシルというイギリスの国際文化交流機関が提供している英語試験です。
IELTSは全国16都市で実施しており、東京、大阪ではほぼ毎週実施しております。実施会場は試験日により異なります。※詳しくは公式サイトをご参照ください。
IELTS(アイエルツ)は、英語4技能を総合的に評価する英語能力運用試験で、国際的に認知度が高く、英語評価の専門家により開発されました。留学・就職などで英語力を証明する試験として世界140ヵ国以上、10,000以上の機関に採用されており、世界で最も受験者数が多い試験です。
私の印象ではリーディングは難易度はそこまで高くないと思います(東京大学や京都大学など難関大学の英語入試の方が難しい印象です)
リスニングは最後のセクション4(専門的な用語)、セクション1(日常会話=うっかりミスが発生しやすい)はIELTS対策をしっかりすることで、なんとかなると思います。
日本人が受験する場合はライティング/スピーキング対策が難しいと思います。
IELTSのスコアはどんなことに活かせる?
大学入試で活かせる
大学入試で「総合型選抜(旧・AO入試)」の入学枠が増えています。「総合型選抜」では、受験の際に点数を加点してくれたり、英語だけで受験できる大学や学科などもあります。
具体的に言うと、一定基準のIELTSスコアがあると、
- 出願資格の獲得(語学資格を持っていないと出願できない倍率の低い方式があります)
など、英語ができることを証明できる受験生が圧倒的に優遇されているのです。
海外留学で活かせる
留学用の英語試験といえばIELTSかTOEFLとなります。
語学学校や大学・大学院の入学基準には「IELTS◯点以上」「TOEFL◯点以上」と定められていることがほとんどで、基準を満たした証明書を願書と一緒に提出する必要があります。
求められる試験の種類やスコアは各教育機関によって異なるので、出願先が定める試験を受験するようにしましょう。
私は大学時代に交換留学を目指したことがありました。
交換留学ではIELTSが受験資格として定められていましたがIELTS for UKVI ペーパー版の証明書を提出する必要がありました。
出願先が定める試験を確認して、しっかり準備しましょう。
IELTS6.0のレベルは?
IELTS6.0のレベルは、
- 英検:準1級程度
- TOEFLiBT:72程度
と同程度といわれています。
海外(特に英語圏)の大学進学や、大学の交換留学の条件としてIELTSで6.0以上というスコアが要求されることが多いです。
IELTSのリーディングとかだと難関大学の英語受験の方が難しいと感じる方も多いレベルだと思います。スピーキング、ライティングの対策なども含めて1~2ヶ月の対策をすれば難関大学の英語で高得点を取得できているようなタイプの方なら6.0を達成することは十分可能です。
IELTSでは、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能の実力を試され、9.0を最高とし、0.5刻みで4技能のスコアがそれぞれ付与されます。このスコアの事を「バンドスコア」と言います。
この4技能の平均値から割り出した総合点のことを「Overall(オーバーオール)」スコアと言います。
ただOverallで6.0が取れれば良い場合と、それぞれの技能で全て6.0以上をとる場合難易度はかなり変わります。
IELTSリーディングで6.0を取得する難易度と対策
アカデミックのリーディングで6.0を取るためには、全40問中で23〜26問の正答数が必要です。パーセンテージでいうと58%の正答数となります。そしてジェネラルは全40問中で30〜31問の正答数が必要です。
IELTSリーディングでは下記の出題がありますが
- TRUE/FALSE/NOT GIVEN(YES/NO/NOT GIVEN)
- 穴埋め問題
- 不完全な文章を完成させる問題
- 4択問題(A~Dから選択)
- 段落にheadings(タイトル)をつける問題
- 文章と段落をマッチさせる問題
一番点数が稼ぎやすい『穴埋め問題』でしっかりと得点を稼ぐ必要があります。
リーディングは、Passage1から徐々に問題のレベルが高くなっていきます。つまり、比較的簡単な前半の問題でどれだけミスをせずに得点を稼げるか、がカギとなります。
ただ必ずしも難易度順に問題が並んでいるわけではありません。
6.0を目指す場合は、おそらく全ての問題を解く時間はないケースが多いと思われます。限られた時間で、正解をできるだけ増やすには適切な解き順で解く必要があります。
IELTS5.0~6.0くらいまでは中学、高校の英語を完璧にすることがリーディング対策としては有効だと思います。
私は「英語の構文150」「英語長文問題精講」「Reader’s Ark」などの参考書を使用していました。IELTS5.0~6.5くらいまでは「英語の構文150」や高校の文法本などで文法や構文を固めたあと、「英語長文問題精講」に取り組むことがおすすめです。それ以上(IELTS7.0~)のスコアを狙う場合において「Reader’s Ark」がおすすめです。
IELTSリスニングで6.0を取得する難易度と対策
リスニングで6.0を取るためには、全40問中、23〜25問の正答数が必要です。パーセンテージで表すと58%の正答数になります。
また、アカデミックでもジェネラルでもリスニングの内容は同じです。
IELTSリスニングでも、一番点数が稼ぎやすい問題は『穴埋め問題』だと思います。
Part1は他のPartと比べると難易度が低い傾向があります。Part1で失点しないこと、そして同じく穴埋め問題が出題されるPart4で高得点をとることが、6.0を目指すうえでは重要です。
私はリスニング対策としてYouTubeやPodcastを聞いていました。
私がチェックしていたYouTubeチャンネル
アンダーグラウンドな話題、社会問題
さまざまなトピックや疑問を説明する動画
いろいろな専門家が素朴な疑問に答える
定番ですね「TED Talk」です。
世界中の新しい建築や都市計画について
Podcastも聞いていました!
ただPodcastは字幕がないので、7.0~8.0レベルを目指す人向けだと思います。
いろんな旬な話題の人との対話、ディスカッション(テック系、社会問題、哲学)
旬な話題についての説明(主に科学、テック系)
おすすめのリスニング対策本
Seeing the World through the News
IELTSスピーキングで6.0を取得する難易度と対策
スピーキングは数値化することはできない技能ですが『採点基準』が存在します。
- 流暢さと繋ぎ(文と文をうまく繋げているか)
- 単語(トピックに回答するための十分なボキャブラリーがあるかどうか)
- 文法(使っている文法の幅広さと正確さ)
- 発音
そしてスピーキング6.0に求められるそれぞれのレベルは
- 問題ない長さで話すことができるが、文と文のつながりが時折うまくいかなかったり、同じ内容を繰り返してしまったり、自分でミスを訂正してしまったりしている。
- トピックに回答するための十分なボキャブラリー(単語等)で話せるし、不適切ながらも意味はしっかりと通っている。
- 複雑な構造が混ざった文を話せるが柔軟性は限られている。
- 幅広い発音の特徴を使いこなせているが、単語や音の発音ミスが時折発生している。
1度でも話したことのあるトピックだと話しやすいです。
「尊敬する人について」「今後訪れたい場所について」「自分の街(住んでいる街、生まれた街)について」「持ち物について」「大切にしている物について」「子供のころの思い出について」など、いろいろなトピックで話せるように用意しておきましょう。
私がオススメしているのは独り言です。
おすすめのサービス
料金・プラン | 通常コース:12,000円 試験対策コース:16,500円 英検®対策コース:16,500円 |
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講師の国籍 | 世界60ヵ国以上 |
目的 | 初心者, 日常英会話, ビジネス, 資格 |
特徴 | 最大のポイントは、試験対策コースです。TOEFLでもIELTSでも、ライティング・スピーキングは得点が伸び悩む科目なので、専門の講師から4技能を学べるのは最短で目標点数を達成する上でおすすめです。 |
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IELTSライティングで6.0を取得する難易度と対策
IELTSライティングではアカデミックライティングのルールをマスターする必要があります。
その上でBand Descriptorと呼ばれる採点基準によって評価されるので採点基準に沿った作文をおこなう必要があります。
- 完成度(トピックへの関連性)
- 首尾一貫性(話に矛盾がないか、適切なリンキングフレーズをうまく使えているか)
- 単語(トピックに回答するための十分なボキャブラリーがあるかどうか)
- 文法(使っている文法の幅広さと正確さ)
そして、ライティング6.0に対して求められているレベルは
- 全てのタスクに答えられてはいるが、まだ不完全な部分がある。
- 情報とアイデアが矛盾なく整理できており、全体的な話の展開ができている。
- 問題に対して適切で幅広い単語が使えている。
- 複雑な文法が使えている。少し文法ミスもあるが意味が分からないレベルではない。
お薦めのサービス
とにかくライティングでは添削してもらうことが重要です。
ライティング対策としてもベストティーチャー(Best Teacher)はお薦めです。
他にも
などもIELTS向けのサービスがあります。
IELTS6.0のまとめ
一般的にIELTS6.0レベルになるまでには、平均350-400時間の学習時間が必要だと言われています。
※ちなみにスコアを0.5あげるためには100-300時間の勉強時間が求められます。
中学、高校レベルの英語が最低限分かっていれば、1日2時間程度の学習で半年程度で達成することは十分可能です。
時間に余裕がある場合はいいですが、期限が迫っている場合は効率よく習得できる方法で集中して勉強することが必要となります。
また中学、高校レベルの英語に不安がある場合は、中学、高校レベルの英語をある程度理解してからの方が効率的に達成できます。
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